「マルメタピオカガエル」通称バジェットガエルはなんとも言えない間抜けな表情と、名前の通りタピオカみたいなツルッとした体表が「きも可愛い」と人気のカエルです。
案外大型のペットショップにも低価格で販売されており、入手難易度は低めのペットとして飼育できるカエルなんです。
今回はそんなバジェットガエルの特徴、飼育方法、レイアウト例などをご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
バジェットガエルの特徴
私たちに馴染みのある日本のアマガエルと比べ、かなり体が大きくずんぐりむっくりな見た目が特徴的なバジェットガエルは、アルゼンチン・パラグアイなどの標高が高い場所に生息する、気性の荒いカエルです。
他のペットとして飼育される爬虫類や両生類は人間になれることが多いですが、バジェットガエルは、基本的になれることはなく、ハンドリング(ふれあい)を求めて飼育しようと考えている方には向きませんが、逆に野生感を楽しむこともできる魅力的なカエルです。
バジェットガエルの大きさ
体長約11cm~12cmほど。
オスに比べてメスの方大きくなることが多く、体の3分の1にもなる大きな頭部は大きな獲物を丸呑みするのに役立ちます。
後ほど詳しく紹介しますが、このサイズであれば45~60cmほどの水槽で生涯飼育が可能です。
バジェットガエルの寿命
飼育下での平均寿命は約10年〜15年。
もっと短く記載しているところもありますが、少なくとも10年は生きると考えましょう。
飼育に踏み切る前に、生涯飼い切ることができるかしっかり考えましょう。
最適な水温
飼育に適した温度は22℃〜27℃です。
後ほど紹介するヒーター等を使って適切な水温をキープしましょう。
バジェットガエルの鳴き声
バジェットガエルは威嚇するときに「ギエェェェェ」と叫び声のような鳴き声でなくのも特徴です。
▼結構うるさいので音量注意です。
この特徴的な声を聞きたくて飼育される方も多いと思いますが、これは威嚇です。
つまり、バジェットガエル本人からすると、「危険」を感じているのです。
毎日声を聞きたくてバジェットガエルをツンツンしたりストレスを与える行動は避けましょう。
過度なストレスを与えると体調を崩したり、突然死のリスクが高まります。また噛まれるとかなり痛いので給餌の際には必ずピンセット等を使いましょう。
バジェットガエルの値段と販売場所
バジェットガエルの販売価格は6,000円〜10,000円ほどです。
大型のペットショップや爬虫類ショップでも取り扱いのある店舗は多く、通販サイトでも購入することが可能です。
参考のために、楽天市場で出品されているバジェットガエルを掲載しておきますが、生き物ですし、できれば一度見てから購入される方が良いかと思われます。
ショップで購入を決めた場合、その場で飼育用品と生体をまとめて購入するのではなく、先に飼育環境を整えた状態で生体を迎えることをお勧めします。
最適なレイアウト
バジェットガエルはカエルでありながら泳ぎがあまり得意ではありません。
水深は鼻先が出る程度、最も深いところでも体高の2倍程度に抑えましょう。
後ほど詳しく解説しますが、誤飲しやすいので床材は使わないほうが無難です。
可能であれば、水槽の床部分に勾配をつけ、生体が自分で好きな水深の場所に移動できるようにしましょう。
その際には亀用の陸地などがおすすめです。
必要な飼育用品
バジェットガエルはシンプルなレイアウト、少ない飼育用品で飼育できます。
微バリウムなどで飼育することも可能ですが今回は最小限必要な飼育用品を厳選してご紹介します。
ケージ・水槽
バジェットガエルは活発に泳ぎ回るような種類ではないため水槽は45cmほどあれば十分です。
爬虫類用のケージで飼育することも可能ですが、普通の水槽と比べて価格が高いことが多いのでガラス水槽をお勧めします。
▼ガラス水槽は割れやすく、重さもあるので事前に通販で購入することをお勧めします。送料もかからないし早ければ翌日の到着します。
温度管理用品
バジェットガエルの飼育に適した温度は22℃〜27℃です。
常に室温をエアコンで調整している場合パネルヒーターを使って水温を調整することも可能かとは思いますが、熱帯魚用のヒーターを使うことをお勧めします。
おすすめのヒーター
ヒーターは、バジェットガエルが火傷しないようにカバーがついたものを選びましょう。
また水深が低いため、低い水深に対応したものがおすすめです。
水に浸かってないままヒーターが起動(空焚き)し続けると危険なので安全装置がついたヒーターが良いでしょう。
▼GEXのヒートナビSH80は26ℓ以下の水槽に対応した安全なヒーターです。15~35度まで調整可能で自動的に水温をキープしてくれます。
床材
水を汚しやすく定期的な水換えが必要で、誤飲の危険性があるバジェットガエルには床材を使わないほうがおすすめです。
見栄え的に床を装飾したい場合は水槽用のマットがおすすめです。
底面フィルター
水をすぐに汚してしまうバジェットガエルは基本的にほぼ毎日水換えが必要です。
必須ではありませんが底面フィルターを使用することである程度の期間は水質を保持することが可能です。
普通の濾過フィルターとは違い、水槽の床部分にフィルターがついているので水深の浅いレイアウトでも設置可能です。
個人的には毎日水換えするほうが楽ですが、、どうしても面倒臭い方は導入してみては?
餌の種類と頻度
餌の種類
バジェットガエルは肉食の蛙であるため、昆虫、魚類が餌となります。
非常に食欲旺盛でなんでもよく食べますが、魚類はメダカ和金などのペットショップで簡単に入手できる生き餌を喜んで食べてくれます。
また、ツノガエル用の人工餌も食べてくれる個体が多いです。
すでに飼っている個体は食べてくれる個体と食べない個体がいると思いますが、これから購入を考えているなら店員さんに人工餌を食べるか確認して購入することで、迎えた後がかなり楽になります。
魚粉が含まれるツノガエル用の餌の他に、昆虫が入ったヒョウモントカゲモドキ用のフードも食べてくれるみたいです。
餌の量と頻度
給餌の頻度はベビー〜ヤング期(生後1年未満)であれば毎日〜3日に一回。
アダルトであれば5日に一回を目安に、太りすぎないよう調整します。
エサの量はベビー〜ヤング期は体の半分くらいの量を目安に、アダルトには体の1/3位の量を目安に与えると良いでしょう。
バジェットガエルは満腹でも無理して食べる個体が多いので餌の与えすぎには充分注意しましょう。病気や突然死のリスクが高まります。
まとめ
以上がバジェットガエルの飼育方法と特徴になります。
「きも可愛い」見た目はもちろん、他のペットフロッグとは一線を博した迫力のある捕食シーンが楽しめる魅力的なカエルです。
皆さんも大手のペットショップなどでも手軽に販売されているマルメタピオカガエル別名バジェットガエルを飼育してみては?