ヒョウモントカゲモドキは飼育も繁殖も比較的簡単です。
しかしこれは、爬虫類の飼育、繁殖に慣れた人の意見で何も考えずに始めてしまうと失敗してしまうかもしれません。今回はそんな失敗がないように繁殖の手順と具体的な方法をご紹介します。
卵の管理から孵化までは下記の記事をご参照ください。
飼っているレオパに子供を産ませたい。そう思うのは自然な流れです。
しかしこれから紹介する2つの点を考えてあげないとかわいそうな目にされしてしまうかもしれません。
生まれた子供たちはちゃんと飼育できるのか
生まれた子供たちはちゃんと飼育できますか?
レオパ は一回の後尾で最大10個ほどの卵を生みます。
つまり急に10匹以上のレオパ が生まれてくるわけです。
貰い手が決まっていたり、飼育環境を整えられるのなら何も問題ありませんが、生まれたのはいいけど飼育できない。なんてことにならないように繁殖は計画的に行いましょう。
親個体にかかる負担を考えているか
産卵する親にかかる負担は大きく、体力のないレオパ は体調を崩したり、元気な卵を産めません。
最悪の場合死んでしまうかもしれません。
繁殖に挑む際には親個体の健康状態をしっかり把握し、十分に育って、栄養を蓄えた個体のみで行うようにしましょう。
ヒョウモントカゲモドキの繁殖手順
続いて飼育方法についてです。
最低限必要な飼育用品をご紹介しますのでぜひ参考にして見て下さい。
① クーリング
クーリングとは飼育温度を一度下げてから元に戻すことでヒョウモントカゲモドキに冬~春への気温の変化を疑似体験させ李ことです。
飼育下では常に同じ温度になるので強制的に温度を変え、繁殖期の訪れを教えます。
クーリングの手順
- ① 2週間ほどかけて飼育温度を徐々にさげる
- ② 18度前後で1ヶ月ほど飼育する
- ③2週間ほどかけて徐々に元の飼育温度に戻す
クーリングは胃のなかに何も入ってない状態で行います。
最後の給餌分の排泄を確認してから行いましょう。
またクーリング中は餌を与えず水分だけで生活してもらうことになります。
クーリング期間中は絶食となるので、十分に育った個体のみに行いましょう。
痩せた個体や、幼い個体はクーリングに耐えきれず命を落としてしまうことも考えられます。
② 交尾
クーリングが終わって準備が整ったらいよいよ交尾です。
親になる個体を同じゲージに入れて様子を見てみましょう。
レオパの場合顔を合わせてすぐに交尾が始まることが多いです。
オスが尻尾を小刻みに振るわせメスの首元に噛み付いたりします。
交尾はすぐに終わるので2匹が離れたら別々のケージに戻してあげましょう。
2匹の相性が悪く、喧嘩したり逃げ回ったりする場合、時間を開けて何度か挑戦し、それでもダメなら別のペアを考えましょう。
③ 抱卵 / 産卵
抱卵
交尾が成功していると、約10日ほどでメスのお腹に卵が透けて見え始めます。
抱卵中のメスには負担がかかるため、健康状態には注意が必要です。
食欲が増加するので普段より短いスパンで給餌しましょう。食べるのであれば毎日与えても構いません。
産卵
レオパ は一回の交尾で3~5回産卵します。
一度の産卵で1~3つほどの卵をうみそれを2週間~1ヶ月ほどの周期で繰り返します。
産卵が近づいて来たら産卵床を用意してあげましょう。
レオパの全身が入るほどの容器に、湿らせた床材をたっぷり敷き詰めます。
床材は水苔や、黒土などの水分を多く含めるものを使用し、手で握って水がたれないくらいにしてあげましょう。
④ 孵化
メスが卵を産んだら個別の小型容器に卵を移します。
この時上下がわからなくならないようにマジック等で上になっている位置に印をつけてあげると良いでしょう。
卵の保管温度/湿度は下記の通りです。
レオパの卵の管理温度
- 温度|28~30°
- 湿度|80%~
管理する温度にも左右されますが通常であれば1~2ヶ月程度で孵化します。
卵の管理方法については以下の記事をご参照ください。
生まれたてのベビーと母親のお世話
ベビーのお世話
生まれたてのベビーレオパにはまだ栄養が残っています。(人間で言う胎盤のようなもの)
なのですぐに給餌するのではなく初めての脱皮を終えるまでは給餌せず静かに応援してあげて下さい。
通常1~5日ほどで最初の脱皮を完了します。
体が小さいレオパ ベビーは少しの温度変化で体調を崩してしまいます。
温度管理は徹底して行い(28°前後)、餌は毎日与えましょう。
母親のお世話
よく頑張ってくれた母親レオパ は産卵により多くのエネルギーを消費しています。
ストレスを与えないように触れ合いは控え、栄養価の高い餌を与えてあげましょう。
私の場合は出産後のみピンクマウス、ハニーワームを与えています。