今回はフトアゴヒゲトカゲ飼育者の中で囁かれる「魔の3ヶ月」とは何かと、魔の3ヶ月を乗り越える飼育方法についてご紹介したいと思います。
魔の3ヶ月って何?
フトアゴヒゲトカゲは、一度に15個〜30個の卵を産む多産な生き物。
たくさん生まれた卵の中には、当然元気いっぱいで健康な子もいれば、体が弱い子もいます。
体が弱い子は、少しの環境の変化や、間違った飼育方法など少しのミスが命取りになってしまいます。
生後3ヶ月たてば、ある程度体が出来上がり「死」のい確率はグッと下がります。
その成長するまでの期間に突然死んでしまう個体が多いことから「魔の3ヶ月」と呼ばれているようです。
これは個人的な感想ですが、トランスルーセント(モルフ)は特に弱い子が多いイメージがあります。
魔の3ヶ月を乗り越えるためには?

魔の3ヶ月が何なのか、わかっていただいた上で、魔の3ヶ月を乗り越えるために必要なことをご紹介します。
ヤング〜アダルト個体を購入する
「ベビーから飼育を始めたい」という気持ちは、多くの飼育者が抱く憧れです。
小さく愛らしい姿や、成長を見守る楽しさは非常に魅力的です。
しかし、ベビー個体はまだ体が十分に成長しておらず、環境の変化や飼育ミスに対する耐性が低いため、少しのミスが命取りになることもあります。
そのため、爬虫類飼育が初めての方や自信のない方には、ある程度成長した「ヤング〜アダルト個体」を迎え入れることをおすすめします。
これらの個体は環境の変化に対する耐性があり、飼育が比較的安定しやすいため、初めての飼育でも安心して取り組めます。
まずは成長した個体で経験を積み、自信を持てた段階でベビー個体に挑戦するのも良い選択肢です。
購入前に店員さんに最近の様子を聞く
ペットショップやイベントでフトアゴヒゲトカゲを迎える際は、健康で丈夫な個体を選ぶことが重要です。
特に爬虫類の飼育に慣れていない場合、健康状態を見極めるのが難しいこともあるでしょう。
その際には、店員さんに直接質問するのが効果的です。
- 最近の食欲はどうか(しっかりと餌を食べているか)。
- 活発に動いているか(健康な個体は元気に動き回ります)。
- 外見に異常はないか(皮膚に傷や変色がないか、目がクリアであるか)。
また、自分で観察する場合も、これらの点を意識して確認することが大切です。特に「動きの活発さ」「体の表面に異常がないか」「餌に対する反応」などは健康のバロメーターになります。
購入時には一時的な興奮やストレスで普段と異なる様子を見せることもありますが、店員さんから日常の状態を詳しく聞いておくことで、より安心して個体を選ぶことができるでしょう。
ハンドリング・スキンシップを控える
フトアゴヒゲトカゲをお迎えしたら、最初のうちはハンドリングを控えることをおすすめします。
新しい環境に慣れるまでの間、過剰に触れ合うとストレスを与える可能性があります。
一部では慣らすために多少のハンドリングが必要とする意見もありますが、飼い主の存在を認識させる方法は他にもあります。
例えば、ケージを飼い主がよく見える場所に設置することで、視覚的な接触を増やせます。
また、ピンセットを使って直接餌を与えることで、距離感を縮める効果も期待できます。
触れ合いたい気持ちはよくわかりますが、焦らず時間をかけて徐々に信頼関係を築いていくことが大切です。
温度管理は慎重に!
フトアゴヒゲトカゲのベビーは低温に非常に敏感なため、適切な温度管理が不可欠です。
ケージ内の温度は、全体を27〜30℃に保ち、日光浴用のバスキングスポットは35〜40℃を目安に調整してください。
また、ケージ内に温度の勾配をつけることで、フトアゴ自身が快適な場所を選んで移動できる環境を整えることも重要です。
さらに、毎日のライトのオン・オフや細かな温度調整が負担に感じる場合は、温度管理を自動化できるサーモスタットの導入を検討してみてください。
これにより、安定した環境を簡単に維持でき、飼育の手間も軽減されます。
温度管理の徹底が、ベビーの健康を守る鍵となりますので、ぜひ実践してください。
ベビー期の健康を守る餌選びと与え方
フトアゴヒゲトカゲのベビーには、1日2回の給餌が理想的です。
この時期は特に肉食性が強く、栄養価の高いデュビアやコオロギを中心に与えるのが適しています。
これらの餌を選ぶ際は、「目の幅以下のサイズ」を基準にすることで、安全に食事を楽しむことができます。
さらに、非常に活発な個体に関しては、1日3回の給餌を推奨する飼育者もいるため、個体の様子を観察しながら調整してください。
また、栄養バランスを考慮し、豆苗や小松菜などの野菜を少量から徐々に取り入れるのもおすすめです。
ただし、ベビー期は肉食性が強いため、最初から大量の野菜を与えないよう注意しましょう。
徐々に慣れさせることで、成長とともにより幅広い食事に対応できるようになります。
▼栄養価が高くサイズが選べるデュビアはネットでの購入が安くておすすめ!
こちらの販売者さんは死着保証もつけているので安心して購入できます。
▼こちらのカルシウムパウダーを餌にまぶして与えましょう!
▼こちらは幼体用のフトアゴ専用フード。
成体ようもあるのでまずはこのフードを慣らすといいですよ!
まとめ|魔の3ヶ月は慎重に飼育すればのりこえられる!
フトアゴヒゲトカゲの「魔の3ヶ月」は、先天的な異常がない限り、正しい知識と適切なケアで乗り越えることが可能です。
以下のポイントを押さえ、慎重に飼育を進めましょう。
- 健康で丈夫な個体を選ぶ:購入前に個体の健康状態を確認し、信頼できるショップから迎え入れることが重要です。
- 適切な温度管理:ケージ内の温度を最適な範囲に保ち、温度差を作る工夫も忘れずに。
- ハンドリングを控える:特に迎え入れたばかりの時期は、ストレスを避けるためにスキンシップを控えましょう。
- 適切な餌の与え方:栄養バランスを考えた餌やカルシウム補給を心掛け、健康的な成長を促します。
初心者の方には、ベビーよりもヤングやアダルトの個体が飼育しやすいためおすすめです。
ただし、ベビーから飼育したい場合は、この記事を参考に細心の注意を払いながら育ててください。
大切なフトアゴヒゲトカゲが健やかに成長するよう、丁寧なケアを心掛けましょう!