人慣れしやすく大人しい性格から、ハンドリングができる人気の樹上性ヤモリ「クレステッドゲッコー」。
今回はそんなクレスのレイアウト、飼育用品をご紹介します。
クレスの飼育には様々な飼育用品が必要ですが、それぞれ厳選していいものだけをご紹介します。
クレステッドゲッコーの特徴|飼育方法を知る前に生態をチェック!
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クレステッドゲッコーは、樹上性ヤモリとして人気の高いペットです。その大きな特徴は、人懐っこい性格と手間のかからない飼育環境。飼育初心者からベテランまで幅広い層に愛されています。
生息地と進化の背景
クレステッドゲッコーは、ニューカレドニア諸島の森林地帯に生息しています。樹上生活に適応するため、体には吸着力の強い指先が備わっており、垂直の壁やガラスにも張り付いて移動できます。夜行性で、昼間は葉陰や木の隙間で休んでいます。
見た目|可愛らしい特徴
クレステッドゲッコーの名前の由来は、目の上から背中にかけて伸びる「トサカ(クレスト)」状の突起。この独特な外見に加え、丸い瞳と穏やかな表情が多くの飼育者を魅了します。
- 体長:20〜25cm(尾を含む)
- 体重:40〜60g(成体)
- 寿命:適切な環境で飼育すれば10年以上
性格と行動
クレステッドゲッコーは性格がおとなしく、人慣れしやすいのが特徴です。ハンドリングにも比較的向いており、短時間であれば手の上で過ごしてくれる個体も多いです。
夜行性ならではの魅力
日中はおとなしく隠れていることが多いですが、夜になると活発に動き回ります。ケージの中を登ったり降りたりする姿を観察するのも醍醐味のひとつです。
繁殖と卵
クレステッドゲッコーは、飼育下での繁殖も可能です。交尾後、メスは2つの卵を産みます。自然界では、木の隙間や土の中に産卵しますが、飼育環境では湿度が高い場所を用意してあげましょう。
鳴き声|独特なコミュニケーション
クレステッドゲッコーは、鳴き声でコミュニケーションを取ることがあります。特に興奮したときや威嚇するときに「チチチ」といった音を出します。この可愛らしい鳴き声も、飼育者にとっての楽しみのひとつです。
クレステッドゲッコーは、そのユニークな外見と穏やかな性格から、初めて爬虫類を飼育する方にもぴったりなペットです。続いて、飼育環境や必要なグッズを詳しくご紹介します!
クレステッドゲッコーのレイアウト
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クレステッドゲッコーの飼育には最低でも、上記の6つの飼育用品が必要です。
普段の生活を樹上で行うクレステッドゲッコーには、縦長のケージが必要です。
ヒョウモントカゲモドキなどの地上で生活するヤモリと違い、側面にパネルヒーター、餌ざらを配置し、木の上にいたまま温度調整や、食事ができる環境を作りましょう。
レイアウトのポイントとして、ケージ内を広く移動できるように、止まり木などのアクセサリを用いて立体的なレイアウトにすることが大切です。
クレステッドゲッコーに必要な6つの飼育用品
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先ほどご紹介したレイアウトに必要な飼育用品をそれぞれ厳選してご紹介します。
様々な飼育用品を使ってきて特に良かった商品のみをご紹介します。
飼育ケージ / ケース
樹上生のクレステッドゲッコーには高さのあるケージを選びましょう。
選び方の基準としては30×30×45が理想的です。
小さすぎて、登る場所が少ないとフロッピーテールと呼ばれる尾曲や腰曲がりの原因になってしまいます。
またメンテナンスのしやすさから考えて、全面開きの飼育ゲージがおすすめです。
筆者的には、見栄えがよくメンテナンスがしやすい、GEXのグラステラリウムがおすすめです。
▼クレステッドゲッコーのケージについてはこちらの記事でさらに詳しく解説しています。
餌皿 / 水入れ
樹上性のクレステッドゲッコーには壁に設置できるタイプの餌皿 / 水入れを用意してあげましょう。
下記で紹介している餌皿はどちらも、皿の部分だけを取り外せるので水やりや餌やりをしやすく、掃除がしやすいので衛生的にも最適です。
水は一応置いておくくらいで、霧吹きした際にできた壁の水滴をメインに補給すると考えましょう。
餌入れには、吸盤で引っ付けるタイプと磁石で引っ付けるタイプがありますが、磁石を使ったスドーのレプタイルフードトレイがおすすめです。
床材
床材はさまざまなものがありますが保湿、誤飲などの危険性、メンテナンスのしやすさ、見た目などを考えた上でハスクチップがおすすめです。
保湿に関しては、ソイルや、水苔でもいい気がしますが、湿度が上がりすぎてカビの原因になってしまうので注意が必要です。
クレステッドゲッコーの床材に関してはさまざまな意見があるので、また詳しく別記事で書こうかと思います。
迷った時は、ハスクチップを買っておけば問題無いかと思います。
パネルヒーター
ケージ内の温度は約25°に保ってあげましょう。
基本的に部屋のエアコンとパネルヒーターだけで保てる温度だと思いますが、とても寒い温度の地域の場合、暖突などの保温器具導入も考えましょう。
パネルヒーターはケージの外側から側面に貼り付けてあげましょう。
30×30×45のケージだと想定して、下記のパネルヒーターがちょうど良いと思われます。
大きすぎず小さすぎず、ケージ内に暖かい場所と、涼しい場所を作ってあげることで個体自身が体温調整できる環境を作りましょう。
温度調整機能がついているものにすることで長期間使用できます。
温湿度計
前述したように温度は約24°、湿度は60~70%に保つ必要があります。
室温度を確認するための湿温度計を設置しましょう。
最近ではデジタルのものが主流ですが、経験上よく壊れます。
個人的には下記で紹介している、アナログかつ、吸盤でガラス面に貼り付けられる温湿度計がおすすめです。
止まり木・アクセサリ
壁にはりついているイメージの強いクレステッドゲッコーですが、横向きになって休める環境も必要です。
コルクや止まり木、シェルターを使ってケージ内を立体的なレイアウトにしてあげましょう。
またシェルターの中に水苔などを入れて湿度に勾配をつけてあげるとよりいいです。
立体的なレイアウトが必要ではありますが、あまりごちゃごちゃしすぎず、壁を動けるスペースも確保するようにしましょう。
↓吸盤でガラス面に装着できるので、安定感があり、初心者の方でも使いやすい止まり木です。
できれば欲しいミスト霧吹き
ケージ内の湿度は約60~70%を保ちましょう。
ケージの壁についた水滴から水分補給も行うので、毎夜一回は壁や、ケージ内の植物などに水滴がつくように霧吹きをしてあげましょう。
また乾燥が苦手なクレステッドゲッコーではありますが、蒸れは好まないので、翌朝には水滴が乾いている程度を目安にしましょう。
普通の霧吹きでも十分ですが、霧をかけた時にびっくりしてしまうことが多いので、ミスト状の細かい霧を噴射できる霧吹きがおすすめです。
紫外線ライトは必要?
クレステッドゲッコーは夜行性のため、紫外線ライトは必要ありません。
ただし、日中に短時間自然光を浴びることでビタミンDの生成を助けることがあります。
ケージ内に自然光が入る場所に設置するのも良いでしょう。
クレステッドゲッコーの注意点|自切に気をつけよう
クレステッドゲッコーは自切と言って、身に危険を感じると自ら尻尾を切ります。
「トカゲの尻尾切り」という言葉があるように自分の身を守るための本能ですが、元通りの長さに綺麗に生えることはありません。
ハンドリングの際には、無理矢理引っ張ったりしないように心がけましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
クレステッドゲッコーは人気なペットヤモリなだけあり、国内繁殖個体が多くよく慣れてくれる魅力的なヤモリです。
飼育のしやすさも人気の理由なので初めて爬虫類を飼育する方にもおすすめできます。
また、さまざまなモルフも存在するので自分好みの個体もきっと見つかりますよ!
飼育用品一覧
ケージ
餌いれ / 水入れ
床材
パネルヒーター
霧吹き
温湿度計
レイアウト用品