アオジタトカゲはその特徴的な青い舌と、温和で人懐っこい性格から人気の高い爬虫類です。
飼育しやすく、正しい環境を整えれば10年以上一緒に暮らすことができます。
本記事では、アオジタトカゲの種類や飼育環境、餌の与え方、健康管理まで徹底的に解説します
。初心者の方にもわかりやすくポイントをまとめているので、ぜひ参考にしてください。
アオジタトカゲの種類と特徴

アオジタトカゲには複数の種類やカラーバリエーションがあり、それぞれ見た目や性格、サイズに違いがあります。
日本で特に流通しているのは以下の2種類です。
キタアオジタトカゲ
日本で最も一般的に見られる種類で、ペットショップでも手に入りやすいです。繁殖個体が多く、性格が温和なため初心者におすすめです。
- 体長: 約50cm
- 性格: 比較的おとなしい
- 特徴: アルビノやアザンティックなど、品種改良によるカラーバリエーションが豊富
オオアオジタトカゲ
野生採集個体(WC)が多く流通し、慣れるまで時間がかかる個体もいます。
- 体長: 約60cm
- 性格: 個体差があり、やや警戒心が強いことも
- 特徴: サイズが大きめで、野生の風格が魅力
また、珍しいカラーバリエーションとして、アルビノ(白色で赤い目)やメラニスティック(全身が黒色)、アザンティック(白黒のシックな体色)などがあり、これらのモルフは高値で取引されることもあります。
快適な飼育環境の作り方

アオジタトカゲを健康的に飼育するには、適切なケージと設備を整えることが重要です。
飼育ケージの選び方
アオジタトカゲは地上性のトカゲで、床面積が広いケージが必要です。
成体では最低90cm×45cmの広さが求められ、大きいケージを用意すればさらに快適です。
ガラス製の前面スライドドア付きケージは掃除や給餌がしやすく、初心者にも扱いやすいのでおすすめです。
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前面スライドドアでメンテナンスが簡単。通気性と保温性にも優れています。
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床材の選び方
床材はアオジタトカゲが快適に過ごせるものを選びましょう。
保湿性があり、掃除のしやすい素材が理想的です。
おすすめの床材
どちらも通気性がよく、排泄物の処理がしやすい点が特徴です。
カミハタ デザートブレンドクラシック
ビバリア ウォールナッツサンド
照明と温度管理
アオジタトカゲは変温動物のため、体温を外部の環境で調整します。
適切な温度管理と紫外線の供給は、健康維持に欠かせません。特に紫外線はカルシウムの吸収を助け、骨の形成に必要不可欠です。
また、ケージ内に温度勾配(高温エリアと低温エリアの差)を作ることで、アオジタトカゲが自由に体温を調整できる環境を整えましょう。
理想的な温度環境
飼育環境では以下の温度を保つことが大切です。
- バスキングスポット: 35〜38℃
- ケージ全体(昼間): 25〜28℃
- 夜間: 20℃前後
温度勾配を作ることで、アオジタトカゲが好みに応じて暖かい場所や涼しい場所へ移動できるようになります。
1. 紫外線ライト(UVBライト)
アオジタトカゲは紫外線を浴びることで、体内でビタミンD3を生成し、カルシウムの吸収を助けます。
UVBライトをケージ内に設置することで、クル病(カルシウム不足による骨の変形)を防ぐ効果があります。
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・紫外線を効果的に供給し、骨の健康維持をサポートします。
・約12時間の照射を目安に設置しましょう。
2. バスキングライト
バスキングライトはケージ内に局所的に高温のスポット(バスキングスポット)を作り、アオジタトカゲが体温を上げるために日光浴ができる環境を再現します。
バスキングスポットを作ることで、消化や代謝がスムーズに行われるようになります。
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GEX エキゾテラ サングロータイトビーム 75W
・集中的に熱を照射し、理想的なバスキングスポット(35〜38℃)を作ります。
・ライトスタンドを使用して高さや位置を調整しましょう。
3. パネルヒーター
パネルヒーターはケージの底面に敷くことで、地表からじんわりと温める保温器具です。
バスキングライトと併用することで、昼夜を問わず安定した温度環境を維持できます。特に冬場や夜間の冷え込み対策に欠かせません。
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・地表を均一に温め、温度勾配のベースを作ります。
・ケージの1/3程度に敷くことで、アオジタトカゲが好みの場所を選べる環境を整えましょう。
暖突で効率的に保温|電気代を抑えて快適な飼育環境を実現
暖突はケージ上部に設置するタイプの保温アイテムで、爬虫類飼育の定番アイテムです。
エアコンをつけっぱなしにする必要がなく、電気代も大幅に節約できます。
さらに、保温球を使用する場合と比べても電力消費が少なく、1ヶ月の電気代は約450円程度と経済的です。
設置も簡単で、ケージの上部に取り付けるだけ。
ケージ内のスペースを圧迫しないため、アオジタトカゲが快適に過ごせる環境を作ることができます。
餌と給餌方法

アオジタトカゲは雑食性のため、野菜・昆虫・果物をバランスよく与えることが重要です。
特に幼体期と成体期では餌の割合や頻度が変わるため、成長に合わせた食事を心がけましょう。
餌のバランス
- 野菜(50%): 小松菜、チンゲン菜、カボチャ、ニンジンなど
- 動物性タンパク質(40%): コオロギ、デュビア、鶏肉、ゆで卵
- 果物(10%): リンゴ、バナナ、イチゴ
給餌頻度
- 幼体: 毎日1回(体の大きさに合わせた餌を適量与える)
- 成体: 2〜3日に1回
人工フードの活用
アオジタトカゲは人工フードにも慣れやすく、栄養バランスが整っているため手軽に与えられます。
おすすめの人工フード
健康管理とよくあるトラブル

アオジタトカゲを長生きさせるためには、日々の観察が欠かせません。特に以下のトラブルには注意が必要です。
クル病
カルシウム不足や紫外線不足が原因で起こる病気です。骨が変形し、歩行困難になることもあります。
対策 : UVBライトの設置とカルシウム剤の添加
脱皮不全
湿度不足により、皮膚が剥がれずに残ることがあります。
対策 : ケージ内の湿度を50〜60%に保ち、霧吹きで湿らせる
食欲不振
温度が適切でない場合や、ストレスが原因で食欲が落ちることがあります。
対策 : 温度環境の見直しと、落ち着ける環境を整える
アオジタトカゲはなつくの?

これは爬虫類全体に言えることですが「なつく」と言うより「慣れる」と言う表現の方が正しいかと思います。
爬虫類の中にも「慣れやすい」「慣れにくい」種類が存在しますが、アオジタトカゲは慣れやすい爬虫類に分類されます。
種類や、環境によっては荒い個体も存在しますが、小さい時から適度に触れ合ってあげることで、大体の個体が慣れてくれるはずです。
まとめ
アオジタトカゲは、その美しい見た目と温厚な性格から飼育しやすい爬虫類です。
適切なケージ環境を整え、バランスの取れた食事と健康管理を行えば、10年以上の長い時間を共に過ごすことができます。
初心者でもしっかりとポイントを押さえれば安心して飼育できるため、ぜひ本記事を参考にアオジタトカゲとの楽しい生活を始めてみてください。