ボールパイソンは小柄ながらニシキヘビ特有の顔つきが特徴で、様々な種類のモルフもおり爬虫類飼育者には定番のペット蛇です。
つやつやしたなんとも言えない手触りもあって女性の爬虫類飼育者にも大人気です。
初心者の方でも比較的容易に飼育できますし定番種のため飼い方の書籍もたくさん出版されています。
今回はそんな魅力だらけのボールパイソンの飼育方法をご紹介します♪
ボールパイソンの特徴
華麗なニシキヘビという意味合いの「python regius」がつけられた、名前の通り美しい模様が特徴のヘビです。
飼育難易度の低さ、モルフの種類の多さ、愛らしい表情から、コレクターはもちろん初めて爬虫類を飼う方にも人気の飼育しやすい爬虫類のひとつです。
大きさ
全長1~1.5m、体重は2~3kg程に成長します。
メスの方が大きくなりやすくアダルトサイズのメスの直径は10cm~15cmになると言われています。
大きく感じられるかもしれませんがニシキヘビの中では小型種で、飼育ケージも90cmのもので生涯飼育が可能です。
ベビーで購入した方は約3年ほどでアダルトサイズに成長します。
平均寿命
ボールパイソンの平均寿命は約20年。
ネットの情報などによると10年と記載されているところもありますが、30年以上生きたケースもあり、ここでは20年と紹介させていただきます。
飼育環境やストレスによっても左右するので一概には言えませんが、「20年は生きる」と考え、購入を考える際には生涯買い切れるかよく考えましょう。
最適な温度と湿度
温度は30度前後、湿度は50%程度を目安に調整しましょう。
ケージ全体に温度の勾配をつけることが必要で、温度の場合低いところは28度、高いところは32度のように、生体が自分で適した温度の場所に移動できることが理想的です。
ボールパイソンのモルフとそれぞれの値段
ボールパイソンには数えきれない数のモルフが存在し、今も増え続けています。
ノーマルのものは安いと5000円以下で販売されていることもありますが、高いものになると会社を変えるほどの高額生体も存在します。
▼では人気のあるモルフと価格を紹介しますが、参考価格はあくまで参考で、性別や発色、持っている遺伝子などによって、モルフの中でもさらに細分化され、大幅な価格差があるので参考程度にご覧ください。
種類と価格 | モルフの種類 | 参考価格 |
---|---|---|
ノーマル | 3,500円〜 | |
バナナ | 35,000円〜 | |
クラウン | 45,000円〜 | |
パイボール | 100,000円〜 | |
リューシ | 90,000〜 |
ボールパイソンの販売店・専門店は?
ボールパイソンはペット用として販売されている爬虫類の中でも人気が高いため、爬虫類の販売を行うショップであれば、大抵見かけることができます。
しかしモルフが多い分、専門的なショップを訪れる方が理想的な個体に出会えるのは間違いないでしょう。爬虫類ショップでも取り扱いは比較的多いですが「ボールパイソンの専門店」も存在します。
▼ボールパイソン専門店「vbp」
https://www.vbp.tokyo/s/shop
▼ボールパイソン専門店「DEU」
https://deu-reptiles.com/
▼お近くのボールパイソン販売店を検索
https://zooo.tokyo/shop
ボールパイソンのレイアウト
ボールパイソンのレイアウトは他の爬虫類に比べてシンプルで、初心者の方でも簡単に実現することができます。
上記の画像では最低限の飼育環境を紹介していますが、これに+で立体的な行動ができる流木や、シェルターなどのレイアウト用品を追加するとなお良いです。
「見た目を優先」「メンテナンスのしやすさ優先」など、飼い主さんが重要視するポイントに合わせて様々なレイアウトが存在しますが、今回はシンプルでこれさえ買っておけば間違いない!というものをご紹介します。
必要な飼育用品
ボールパイソンの飼育環境は、飼育する頭数や予算、用意できるスペース、飼い主さんの考え方によって異なりますが、今回は一般的な飼育方法で使用する飼育用品をご紹介します。
ケージ
ボールパイソンの飼育ケージの選び方は2種類あり、1つは成長に合わせてサイズに合わせたケージに変える、もう一つは最初から生涯飼育できるサイズのケージを購入するに分かれます。
湿度の調整が難しい、広すぎると落ち着かないなどの理由から、成長に合わせて買い替える方を勧める方もいますが、個人的には最初から生涯飼育できるケージを用意する方がお勧めです。
先ほどあげたデメリットは、ケージの中にシェルターを入れることで解決できるし、コスト的にもかなり差が出るからです。
今回はボールパイソンの生涯飼育におすすめのケージを2つ紹介します。
グラステラリウム9045 PT2613
GEXのグラステラリウムの横90cm×奥行き45×高48cmのケージです。
前面観音開きなので毎日のメンテナンスがしやすく、パネルヒーターを設置できるようにそこ部分の隙間があり、しっかりとしたロック機能もついているおしゃれなケージです。
値段は約3万円と少し高額ですが、費用面を気にしない方にはおすすめのケージです。
GEX EXOTERRA グラステラリウム 9045 PT2613 両開きフロントドア 爬虫類飼育ケージ W91.5×D46.5×H48cm
パンテオン ホワイト WH9045 [ 筆者おすすめ ]
SANKO のパンテオン9045はW905×D455×H450mmの大きさで、機能性に優れた折り畳み式のケージです。
グラステラリウム同様、そこ部分にはパネルヒーターを設置する隙間があり、前面窓はスライド式です。
ランプステーがついていることで暖突などの温度管理用品の設置がしやすく、スライドドアには頑丈なロックがついています。
価格も決して安くはないですが、90cmのケージにしては比較的安価で、使っていない時は折り畳んで収納ができるため場所も取らない、筆者おすすめのケージです。
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温度管理用品
先ほど紹介した通り、温度は30度前を目安に調整します。
ケージ内に温度の勾配をつけることが大切なので配置場所には注意しましょう。
パネルヒーター
ケージの底部に設置して、ケージの一箇所を下から温めます。
90cmのケージの場合レプタイルヒートのLサイズがおすすめです。
GEX EXOTERRA レプタイルヒートL24 爬虫類用シートヒーター 24W 耐久性 均一に暖まる PTCパネルヒーター 幅…
暖突
こちらはケージ内全体の温度調整に用います。
ケージの上部に設置すると遠赤外線のヒーターがケージ全体を温めます。
部屋全体を暖房で温度管理している場合は、ケージ内の温度を確認して必要か不要か判断しましょう。
90cmのケージにはLサイズがおすすめです。
床材
床材は「見た目」「メンテナンスのしやすさ」どちらを優先するかによって異なります。
今回はボールパイソンに必要な床材をその2パターンで紹介します
見た目を優先「ハスクチップ」
チップタイプの床材は、汚れた部分だけを取り除くことができ、保温、保湿にも優れています。
チップに埋もれて気持ち良さそうにしているボールパイソンを見れるほか、見た目が良くレイアウトに最適な床材です。
その反面汚れがチップに埋もれて見えなくなってしまったりするので、数ヶ月に一回程度は全て交換してあげる方が良いと思われます。
メンテナンスが楽な「ペットシーツ」
ペットシーツは値段が安く、汚れた時には簡単にそう入れ替えできるので衛生的です。
ペットショップや爬虫類ショップはほとんどがペットシーツを使っている印象です。
誤って飲み込んでしまうとお腹の中で水分を吸収して膨張し、取り返しのつかない事態になりかねないので注意が必要です。
▼ペットシーツは薄型がおすすめです。
ウォーターシェルター・水入れ
ボールパイソンを含むヘビ類は基本的にウォーターシェルターを設置してあげましょう。
脱皮前で湿度が欲しかったり、体を冷やしたいなどの理由で水浴びをします。
適度な大きさ(とぐろを巻いて体全体が入る程度)の大きさを用意してあげると、壁に体が密着して落ち着いてくれます。
百均のタッパーの上に体が入る程度の穴を開けて中に水を貼る飼い主さんが多い印象です。
▼体の起きさに合わせて適切なシェルターを選びましょう。
紫外線ライトは必要?
紫外線ライトは必須ではありません。
しかし、ケージ内の様子がよく見えるし、自然下では少なからず日に当たる場面もあると思うので設置するなら、紫外線量の少ないライトを設置し、影になる場所も用意してあげましょう。
GEX EXOTERRA ナチュラルライト 26W PT2191 可視光線 UVA 爬虫類用ライト 日中の光 可視光線・UVAを中心に照射
ボールパイソンの餌
ボールパイソンには体のサイズに合わせた大きさのマウス、ラットを与えます。
生涯このマウストラットだけを餌として飼育していくことになります。
ベビー期にはマウスを与え、十分な大きさになってきたらラットに切り替えます。
餌の量と頻度
下の表を参考に給餌頻度を調整しましょう。
与える餌の大きさの目安として、胴の太さよりも同程度かやや細い餌を選びましょう。
サイズ | 給餌頻度 |
---|---|
ベビー期 | 週二回 |
ヤング期 | 週一回 |
アダルト期 | 二週間に一回 |
▼冷凍マウスの解凍方法と与え方